語の由来は、江戸時代の儒学者・頼山陽が京都に移り住んだ「水西荘」と呼ばれていた書斎の窓からの眺めをたいへん気に入り、書斎の呼び名を水西荘から「山紫水明処」に変えたと言うところから生まれました。
まさに千年の都 京都を象徴する悠久の歴史の代名詞です。
京都市の山々は豊かな自然と水を貯え、建築資材や燃料を供給し、多様な宗教文化を形成させ長い歴史と人々の文化暮らしを支えてきました。
この美しい景観(山)と清らかな水(川)を我々の先人は守り育み紡ぎ、これからも世代を超えて受け継がれなくてはなりません。
しかしながら森林を取り巻く現状は厳しく、今や長きにわたり木を育て、やっとの思いで木を切っても利益が得られず生業としては困難な状況なのです。
戦前戦後の軍需、復興物資として大量に伐採され、同時に木材輸入の自由化と時代の流れによる住宅建築工法の変化に伴い国産材の需要量は減少し価格も下落しました。
この間 林業・木材関係者もこの悪循環を断ち切る動きが無かったのも否めません。
林業や森を守ることは木材生産のみならず地域の様々な環境保全と密接に繋がっており、SDGs持続可能な開発目標や温暖化に伴う脱炭素社会の取組に大いに貢献、期待されております。
京都市森林組合は、此の理念に基づき、市民の皆様と共に京都の森を未来へ繋げる努力と挑戦を諦めません。
また新たな税制 森林環境税についても積極的に取り組んで、様々な課題を克服し地域唯一の森林管理の担い手として成長して参りますので、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
京都市森林組合 代表理事組合長 田中 俊夫